ニュー反町スタイルのJ2松本山雅、1年でJ1復帰に向け快走中 by フットボール速報

1 名前: YG防衛軍 ★@\(^o^)/ :2016/07/28(木) 17:28:37.01 ID:CAP_USER9.net

値千金の決勝ゴールが決まった瞬間、スタジアム全体で歓喜が爆発した。

 J2リーグ第25節、ホームにV・ファーレン長崎を迎えた松本山雅は、1-0で勝利。前節、コンサドーレ札幌に敗れ、それまで続いていた連勝は5でストップしたが、ひとつの敗戦を引きずることなく、続く試合をしっかりと勝ち切った。

勝ち点を50に伸ばした松本は、2位をキープ。開幕前には“2強”と目されていたセレッソ大阪、清水エスパルスを抑えて、来季J1への自動昇格圏内を守っている。

 現在のJリーグでは、J1とJ2の間で毎年3クラブが入れ替わる。つまり、必ず3クラブがJ1からJ2に降格するということだ。J2降格の憂き目にあった選手はほぼ例外なく、涙ながらにこう語る。

 絶対に1年でJ1に戻ってくる――。

 しかし、実際のところ、J2に降格したクラブが1年でJ1に返り咲くことは、それほど簡単なことではない。

 J2が現行の22クラブになった2012年以降、降格から1年でJ1復帰を果たしたクラブは5。毎年必ず3クラブが降格してきているのだから、その確率は12分の5と50%にも満たない。単純な数字だけを見ると、悪くない確率にも感じるが、擁している選手の能力や前評判を含めて考えれば、これはかなり低い確率だと言っていい。

 事実昨季も、J2としては破格の戦力を有し、昇格候補の大本命だったセレッソが4位に沈んだ。結局、昇格プレーオフでも決勝で敗れ、1年でのJ1復帰を逃している。

 力はあるのだが、1シーズンを通じて波に乗れず、勝ったり負けたりを繰り返すうちにシーズンが終わっていた。過去のJ2を振り返ると、そんな印象の“降格組”が少なくない。

 それだけに、今季の松本の健闘は称えられていい。

 チームを率いる反町康治監督も、過去、降格組がJ2で苦しい戦いを強いられることは当然承知していた。何より自身が湘南ベルマーレ時代に苦い経験を味わっている。

 そこで「昨季とは違うサッカーをやった」と反町監督。守備を固め、縦に速い攻撃で相手ゴールに向かうこれまでのサッカーに変え、よりボールポゼッションを高めるスタイルを取り入れたのである。

 ただし、おそらくここで最も重要だったのは、どちらのサッカーがいいとか悪いとか、どちらのサッカーがJ1仕様なのか、といったことではない。指揮官にとってより重要だったのは、「サッカーを変える」ことであり、「まったく違うことに取り組む」ことだったはずだ。

 松本の場合、クラブの規模から考えても、一度J1を経験したことで、ある種の達成感が生まれたとしても不思議はなかった。あるいは、またすぐに上がれるだろうという慢心が芽生える可能性もあったかもしれない。
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