ラーメン専門店「一蘭」が、5月9日を「ゴーカク=合格の日」とし、同日から59センチの「合格麺」を全国37店舗で提供している
▼同社は昨年末、学問の神様・太宰府天満宮近くの店舗で「合格ラーメン」を発売。「末永い幸せ」を願い通常の2倍以上の長さにした麺は「縁起が良い」と好評で、14日までの期間限定で替え玉の麺にした
▼その5月9日、罷免された朴槿恵(パククネ)氏の後任を選ぶ韓国大統領選挙があった。国民に「合格」をもらったのは革新系の文在寅(ムンジェイン)氏だった。北朝鮮の核・ミサイル開発で半島情勢は緊迫が続く。前大統領の逮捕で大混乱に陥った韓国政界を一日も早く正常化することが、文氏の最初の仕事であろう
▼博多ラーメンの麺のゆで方は、硬い順に「ハリガネ」「バリカタ」「カタ」「やわ」「バリやわ」。硬めが好まれるのは「麺が細くて伸びやすいから」とも「博多っ子はせっかちでゆで上がりを待ちきれないから」とも
▼北朝鮮に融和的だった盧武鉉(ノムヒョン)元大統領の政策を受け継ぐ文氏。北には「やわ」「バリやわ」か。一方、慰安婦問題を巡る日韓合意の再交渉を公約するなど、対日姿勢は「カタ」か「バリカタ」、「ハリガネ」かもしれない
▼選挙中は針金のようにとがった発言が目立ったが、せっかちに「反日」と決め付けず、まずはお手並み拝見といきたい。誰が大統領になろうと、末永く付き合わねばならないお隣さんなのだから。
=2017/05/11付 西日本新聞朝刊=
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/syunzyu/article/327443/